税理士のホームページ作成で押さえる順番と中身とは
この記事の要点
- デザインより先に相手と分野を決めると文章の中身が定まりやすい
- 料金は金額の有無より何で決まるかの説明があると伝わりやすい
- 広告とホームページの記事は役割が違い両方を組み合わせて考える
結論:ページ構成の前に「誰に何を伝えるか」を決める
税理士のホームページ作成で最初にすべきことは、デザインや制作会社選びではなく「誰に・どの分野の相談を・どう伝えるか」を決めることです。この順番を飛ばして見た目だけ整えたホームページは、作った後に反応が少なく作り直しになるケースがあります。
なぜ順番が大事なのか
ホームページ作成を依頼すると、多くの制作会社はまずデザインのテイストやテンプレートの相談から入ります。しかし、見た目を決める前に「相続専門なのか」「法人の顧問を中心にするのか」「独立開業したい人向けの支援なのか」という事務所の立ち位置が固まっていないと、どんなデザインを選んでも文章がぼやけてしまいます。
士業の仕事は分野が広く、何でもできますと書かれたホームページは、かえって相談者からは「自分の悩みに合うのかどうか分からない」と見られてしまうことがあります。先に分野と相手を絞り込み、そのあとでページ構成とデザインを決めるという順番のほうが、結果として問い合わせにつながりやすい形になります。
税理士のホームページに載せる基本の中身
ホームページに載せる情報は、事務所によって多少の違いはありますが、おおよそ次のような構成になります。
事務所の基本情報とプロフィール
所在地、連絡先、対応時間に加えて、代表者の経歴や得意分野を具体的に書きます。「相続税の申告を多く扱っている」「飲食業の顧問先が多い」など、実際の業務の傾向を書くことで、相談者が自分に合うかどうかを判断しやすくなります。資格の表示や実績の見せ方については、所属する税理士会の規程で確かめておくと安心です。
料金に関する考え方
顧問料や申告料をすべて具体的な金額で公開している事務所もあれば、料金表は出さずに「まずは相談を」という形にしている事務所もあります。どちらが良いということはなく、料金は会社の規模や業務量によって幅があるものです。載せる場合は、何で金額が変わるのか(売上規模、取引件数、記帳の有無など)をあわせて説明すると、問い合わせの前に相談者がある程度の見通しを持てます。
対応分野ごとのページ
相続、法人顧問、個人事業主の確定申告、医療法人など、分野ごとにページを分けて説明することもよく行われる方法です。分野ごとのページがあると、検索エンジン経由で特定の悩みを持つ人が訪れたときに、その人の状況に合った説明にたどり着きやすくなります。
事務所からのお知らせや記事
制度改正のニュースや、事務所の取り組みを定期的に発信しているホームページもあります。これは単なる更新作業ではなく、検索エンジンや近年広がっているAIによる検索での見え方にも関わってくる部分です。ただし、記事を書けば必ず問い合わせが増えるというものではなく、どんな分野で、どんな悩みを持つ人に向けて書くかによって結果は変わります。

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制作会社に任せきりにする
ホームページ作成を外部の制作会社に依頼すること自体は一般的な方法です。ただし、文章の中身まですべて任せてしまうと、どの事務所にも当てはまるような一般的な説明文になり、他の事務所との違いが分かりにくくなることがあります。デザインや技術的な部分は制作会社に任せつつ、自分の事務所が得意とする分野や実際に扱っている案件の傾向については、自分の言葉で伝える部分を残しておくことが大切です。
公開して終わりにしてしまう
ホームページは公開した時点がゴールではなく、そこから少しずつ情報を追加していくものです。公開後まったく更新されていないホームページは、相談者から見ても「今も営業しているのか」と不安に感じられることがあります。事務所のお知らせや、よくある質問への回答などを無理のない範囲で追加していく運用を決めておくと良いでしょう。
広告とホームページの役割を混同する
ポータルサイトや広告は、すでに税理士を探している人に短期間で見つけてもらう役割があります。一方、自分のホームページで記事を書いて育てていく方法は、特定の悩みを持つ人に長い期間かけて見つけてもらう役割があり、どちらか一方だけで十分というものではありません。事務所の状況に合わせて、両方の役割を組み合わせて考えることが現実的です。
広告表示に関する注意
税理士のホームページに載せる実績や料金、比較表現などについては、税理士会が定める広告に関する規程が関わってくる場合があります。具体的に何を載せてよいか迷う場合は、所属する税理士会の案内で確認しておくことをおすすめします。
まとめとして心がけたいこと
税理士のホームページ作成では、見た目のデザインよりも先に「誰の、どんな相談に応えるホームページなのか」を言葉にしておくことが土台になります。そのうえで基本情報、料金の考え方、分野ごとのページ、継続的な発信を組み合わせていく形が、長く使えるホームページに近づく道筋です。集客の結果は地域や事務所の分野、取り組み方によって変わり、ホームページを作ったからといって必ず問い合わせが増えると約束できるものではありません。それでも、何を載せ、どう伝えるかを事務所自身で考えておくことは、どんな制作会社に依頼する場合でも役に立ちます。
事務所の情報発信のあり方については、日本税理士会連合会の案内も確認しながら、自分の事務所に合った形を探っていくとよいでしょう。
よくある質問
- Q. 税理士のホームページに料金表は必ず載せるべきですか?
- A. 必ずという決まりはありません。具体的な金額を公開する事務所もあれば、相談を通じて見積もるという形の事務所もあります。載せる場合は何で金額が変わるのかを合わせて説明すると相談者が判断しやすくなります。
- Q. ホームページ作成は制作会社に全部任せてよいですか?
- A. デザインや技術的な部分は制作会社に任せられますが、事務所の得意分野や実際の業務の傾向といった文章の中身は、自分の言葉で残しておくと他の事務所との違いが伝わりやすくなります。
- Q. ホームページの実績や件数はどこまで載せられますか?
- A. 載せられる内容や表現については税理士会が定める広告に関する規程が関わる場合があります。具体的な線引きは所属する税理士会の案内で確かめることをおすすめします。



